タイムスリップはもういい手紙を埋めても受け取るのは未来の私過去の私へ手紙を残せる講義をしてよ夢に邪魔しに来てもいいから嫌ならこちらから通わせてほしい一ヶ月でも一年でもそちらの世界では今何をしていますかそちらではタイムスリップができますか喜…

あそこに立ってるやつと眺めているお前は遠いようで実は紙一重なんだよ 些細な何かがこの立場を逆転させてたんだ それは媚の売り方か積極的な姿勢か その少しの差がこの距離を生み出した 離れだしたら早い まだ見える距離にいるならどんな手を使ってもいい …

とある喫茶にて 「若いのにタバコ吸っているのかい」 言葉とは裏腹に優しい笑みをこぼすおばあさんに問われた。 どうやら旦那さんとブレイクタイムを決め込むらしい。 「タバコ好きなんですよ、よくないとは思うんですけど。」 「好きなもんは吸ったほうがい…

小物でも気づく需要と供給は広義で見れば同じ狢でちっぽけな私が大きな先輩方に思いを馳せることは憚られるわけだけど、ピタリと一致したものを作ることは難しくて一致したものを作れた人は限りなく少ないんだ。でもそれは言い訳でこれが私の作品だと需要を…

被された仮面 自ら被ったこともあった 頬に食い込んだ指が赤く染まる好奇心 別の自分 人間になる感覚 纏う布の重さを感じさせない流麗な佇まいと狂いのない縫合が音を遮断する。確かに脱いだ布は肌に少しの重さを残し重みを増していく 一着一着が隠していた…

生徒の一人が自由になりたいと言った なればいいじゃないかと答える どうやってなればいいんですかと問われ わかるまでここで勉強していきなと答える わかりましたと明るい声が部屋に響いた今年も生徒が増えた 最初にここに来た生徒は今年で何年生だっけ 皆…

今週のお題「平成を振り返る」平成で生まれ平成で生きた 平成に翻弄され気づけば終わる 昭和で生まれ平成を作った人が平成を経る 平成を作った人が令和で美を飾る 俺達は令和を作ることが出来るか どれほどの文句を言ってもあとから偉大さを知る 両親、先人…

例えば二択があって答えはyesかno 人とは違う答えを出したくてみんなと違う解答をしてみる 大多数と違うだけで同じ解答をしている人がいる 個性を出そうとしたのにただのはみ出しものになった僕と少数のひねくれた同志達 yesかnoで個性は量れないと知った ye…

酒は好きじゃないし煙草は嫌いだった 酒は好きじゃないけど煙草は好きになった 嫌いになるための関心は好きに変わる前の一歩 関心がない これ以上に冷たいものはない 好かれたいなら嫌われてみれば？

帰り道の電車もバスも歩いた道も 最後だと分かると歩みを緩める 何気なく耳にする音楽は知らぬ間に順序を覚えていて題名はわからない 横断歩道であいさつを交わした人はしばらく見ていない あの時こうすればと溢れ出るたらればを向ける先がなくなったことに…

相棒の原付を走らせる。目的地は不明。 五万円で買ったジャンク品のこの安心感はなんだろうか。 何気なく通りかかる車道で青の点滅が急かす。 どうやら今回は間に合わないようだ。 色が変われば待ち人が進む、ちょっとフライング気味なのはこのジャンク品と…

ブラックホールが初めて撮影されたらしい。 地球から遠く離れた宇宙のどこかで全てのものを呑み込んで消えていく。光すらも呑み込むらしい。 光よりも速く動かなければ逃げられない。 光よりも速く動く人間がいたとしたら多分ペプシマンみたいな格好をしてい…

死にたくはない。ただ死ぬほどの経験をしたいって思うのは今が安楽な暮らしをしてるからだろう。 バイクで目の前の車に突っ込んで吹き飛びたくなる。 アホみたいな高さからのバンジーもスカイダイビングも飛びたい。 穴というなら穴から全部出てしまうと思う…

開けずに棚にある 透明なビニールの奥 触れたことはない 触れることもない たまったら盛大に火を焚いて中身に思いを馳せながら灰にする 何も残らない虚しさと火がゆらゆら 飛び込んで一緒に灰になってしまおうか

呂律が回らなくなるぐらい酒を飲んで動けなくなったらゴミ箱に捨ててくれ どろどろの体で歓楽街の明かりにせかされ歩いた先の公園で東京タワーを見ながら煙草を吸いたい 多分その時には最後の一本だから

食うことで血肉にしここまできた。 生きるためには食うしかない。 強者は常に食う。 弱者は常に食われる。 強者が強者足るには弱者が要る。 弱者がいる上の強者。 強者は気づくことができるか。 皮肉にも平等に流れる時間の中どう生きる。 同じ道を進む弱者…

懐かしいにおいがした。嗅いだことのあるにおい。 誰のにおいだっけ。なんのにおいだっけ。 わからないけどわくわくする。 ここにきてどれくらい経ったんだろう、 毎日が楽しい中で１つの約束が引っ掛かる。 ここは美味しいものも遊べる場所もたくさんある。…

強く残ってる記憶は案外ガキの頃の記憶が多い。 汚いスーパーのボタンが外れまくったゲームから小銭をくすねたりどうやって行ったのか子供が１人通れるくらいの水道管を友達と匍匐で進んで川に辿り着いたり。 いきなりそいつが崖から川に転がっていった時は…

「今からどちらかを殺します、最愛の女性かあなたの母親どちらを選びますか。」 突然そんなことを言われたら迷います。 迷うというより選べません。 いつも思うんですがこの質問自体がナンセンスだと思います。 こんな事を言ってくる畜生さんに言っても仕方…

欲しい能力は次の駅で降りる人の頭にマークが出る能力。でもその能力を使うには朝いつもより１時間早起きしなければいけない。やっぱり瞬間移動が出来る能力にしよう。 １度移動する度に頭の中でスリーカウントが始まって体のどこかの骨が１本確実に折れる。…

今週のお題「お気に入りの飲み物」ジュースは特別なもので甘くて刺激的で綺麗で不思議でたくさんはなくてたくさんあってどこにでもあってどこにでもはなくてなによりおいしくて魅力的。初めて飲んだときのことは覚えていなくて 初めて飲んだことはたくさんあ…

中型の免許を取って夏の稼ぎでバイクを買った。 バイク屋から出発する導線が俺にはもう大きな冒険で、立ちごけしないことに全力を尽くした。 チュートリアルの長いクソゲーは勘弁してほしいが、無いよりは良いことに気づかされる。 ああ、明日は全身筋肉痛だ…

第一印象が９割だ お前の顔面は残りの１割なんだな お辞儀の角度はこう 角度の前にお前の体型の経緯を聞こうか 初任給、親に何かを贈りなさい お前が金の使い方を決めんなよ言いたいことはたくさんあって 言えないことが増えていく。 悪いこともあれば良いこ…

簡単には死なないとそう思っていた。 彼の通学途中で寝転んでる私は内蔵がこぼれている。 外から見ると冷淡なその入れ物の口はもう閉まらないようだ。 汗が染み出るには不自然なほど路面は凍っていて、 こぼれた先に覆い被さりながら徐々に動きを止めている…

鮮明に覚えてることがある 小学生の委員会紹介で戻すほど緊張した。 見えないものが怖かった。 端役の台詞と身ぶり手振りは目に触れない。 観客より少し大人びたその少年はやけに小さく見えて 目に見えるものの方が怖いことに気づくにはまだ幼すぎた。夢に現…

今週のお題「桜」何曜日は～～の日 何曜日は～～の日 自分でも知らない内に習慣が根づいてる。 俺は月曜はジャンプだし金曜と日曜は好きなラジオ。 後追いで読んで、後追いで聴く。 いつ置いていかれたのかはわからない。最近は自分の誕生日ですら浮かばない…

新元号が発表された。 二十歳になってお酒が飲めるようになっても俺が酒を克服できるわけでもなくて。 大学を卒業して社会人になっても学生の頃と生活が劇的に変わるわけではない。変わることを期待してたわけでもなくて、変わるには自分の行動が現状を変え…