ばのブログ

フルゆとり世代の俺

可哀想

食うことで血肉にしここまできた。
生きるためには食うしかない。
強者は常に食う。
弱者は常に食われる。
強者が強者足るには弱者が要る。
弱者がいる上の強者。
強者は気づくことができるか。
皮肉にも平等に流れる時間の中どう生きる。
同じ道を進む弱者を食い散らかしまた集まるのを待つ強者は生まれ落ちた時のハンデを負っている。
レールから足を外すことはできる。
しかし、食うことで肥大した巨躯を支えた足は深く食い込み前進も後退も困難だ。
荷を下ろし見つめた体に刻まれる幾多に及ぶ戦いと勝利の証。
ここまでやってきたプライドと周りには誰もいない恐怖。
錯綜する前進と後退のジレンマ。

音がする。
弱者は常に食われる。
その天命に背いた弱者のレール。
食い物にしてきた奴らが近づく音と高まる焦燥。
弱者の特権。弱者は気づく。
同じレールを進まなければいい。
自分でレールを敷きながらコツコツコツコツ。
かつてはすがった道でもがく強者を横目に弱者は行く。
食うことでしか進めない強者に憐れみの目を向けて。