ばのブログ

フルゆとり世代の俺

近付いて吠えられると申し訳なくなるんだ

あの人も、あの人も、あの人も。魅せてくれたあの演技、届けてくれた音楽。選りすぐられた人間がしのぎを削る世界で、縋るものを求めて手を出すのか、それは当人にしかわからない。体を震わす感動を生み出した人に異物が混じって濁らせる。生み出された作品を評価していた人達が途端に手のひらを返す。濁っていたかもわからないのに。

勝手に期待されて勝手に失望される。私に相談してくれれば、友達だと思ってたのに、親友だと思ったのに、家族なのに、意味不明な理屈を並べて目を染める人がいる。理解していたふりをする。曲がり角にはみ出た袖を見て全貌を掴んだ気になる。追いかけたことはあるのかな。追った先に姿を見たことはなかったんじゃないかな。陰りを感じ取れない距離にいる人間に話すことは何もなくて、そんな人はそうはいない。

一方通行の感情に手を振る動作が体を削り、受け手を鼓舞する。愛のある勘違いほど厄介なものはなくて、善であろうとするものほど視野が狭い。理解することはなくて、理解してもらうこともない。相手は相手であって自分にはなり得ない。そんなことに気づいたら、気づいたからこそなのかとも思う。
泣いた笑った感動した。先のことはわからないけれどそこに嘘はなかった。言ってしまえば他人、どこまでいってもそれは変えられない。それでも少しだけあなた達に思いを馳せてみよう。見逃していただけできっと見えていたんだ。吼える強面、その仮相の震慄は。