ばのブログ

フルゆとり世代の俺

タバコマジうぜぇ7

翌日
世界史の授業はいつも通り始まった。
5限が終わり6限の冒頭で先生は言った。
「授業終わりに小論文回収するから」
その時の先生の視線は俺と友人のことを見ていたと思う。

先生よ、残念だったな。
蹴落とそうとも無駄だ。あなたは「提出しないと」とそう言った。
俺は持ってきたぞ、この時点で俺の単位は決定的なものになった。

既に世界史の講義は耳に入っていなかった。
勝利という美酒に酔いしれた俺は普段よりも深い深い眠りにつこうとしていた。
微かに聴こえる先生の言葉は絶好の子守唄だ。




あの時眠ったことに後悔はない。
眠らなかったとしてもそれが覆ることはないと今はわかっているからだ。
ただ俺は気づいていなかった。目から入ってくる表面的な情報の奥で回っている歯車が、目の届かないところで噛み合いながら近づいていることに。

つづく