ばのブログ

フルゆとり世代の俺

タバコマジうぜぇ4

「お前らは提出しないと単位ないから」
俺とクラスで唯一の友人の一人が個別で言い渡されたあまりにも無情な宣告は執行猶予を言い渡された被告人のそれだ。
渡された用紙の升目は不気味なほど整然と並んでいてそれからの頭痛の種になったことは言うまでもない。

ゴーストライターはもういない。
信じていた先生もいまや機械的に業務をこなす冷えきったロボットに変わってしまった。
いや、変わったのではなくそれが先生の実態だったのかもしれない。

じりじりと迫り来る提出期限への恐怖とは裏腹になかなか筆が進まない。
夏の終わりが近づく頃に登場したヒーロー(ゴーストライター)は来ないと思いつつどこかで期待をしていた俺がいたのだと思う。

巻き戻しのきかない時間とカレンダーの日付に急かされる日々が精神を蝕んでいく。

そしてとうとう提出期限の前日になった。


つづく