ばのブログ

フルゆとり世代の俺

関心が鬱陶しくて、無関心がうれしくて。

誰もいないホームで電車を待つ。ここは薄暗くて湿気が多い。小刻みに点滅する自販機が唸る。自販機と混ざる自分の呼気だけが鳴るホームが好きで、手をかけた煙草に火をつける衝動を抑えた。
向かいのホームにいた一人は、陰湿な景観にそぐわない電車の灯りに拐われていく。
踏み切りが鳴った。知らぬ間に進んでいた時計を見やると予定時刻ちょうど。ずれのない到着が一層の無機質さを生む。運ぶものへの想いなどない。その無関心さが今は嬉しい。想いがなく、過去がなく、未来もない。沈黙の中で淡々と。
他人でいてくれてありがとう。