ばのブログ

フルゆとり世代の俺

十分の輝きが訪れた先は下り。最盛と共に消え入れば、残されたものは全盛を環る。

輝きの絶頂には儚さが介在する。歩んできた道が報われる最高の瞬間は、同時に低落の兆しを見せる。
花火の開花にそれを重ねれば、さも美談として語れるだろうが、始まりから目指す場所の違いを鑑みると花火のそれとは大きく異なる。目指した場所に在り続けることは難しい。渾身をその一瞬に。尾を引かない潔さ。だから花火は美しい。
数瞬の内に散っていったものが刻まれた者たちの中、優麗さに悲哀を帯びて残る。それが来年も打ち上がる花火ならどんなにいいかと思った。